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独立行政法人国際協力機構(JICA)の写真 独立行政法人国際協力機構(JICA) 東京センター 総務課
外崎伸明 様
設置場所 東京センター 管理棟・宿泊棟の主要経路
JICAの事業内容について簡単に教えていただけますか?

独立行政法人国際協力機構は政府開発援助を行っています。対象となる国は主に開発途上国で、アジア・アフリカ・中南米・東ヨーロッパなどです。たとえば農業・漁業・林業、あとはインフラに関わる都市整備・運輸などさまざまな分野で支援しています。ただ開発途上国からの要請に実際の技術協力で応えるのは専門家の方々です。

 

では私のいるJICA東京は何をしているのかというと、日本に開発途上国の方々(主に政府機関、いわゆる公務員の方々)をお招きして研修やセミナーという形で技術援助を行っています。ここには宿泊施設もあり身体障害の方を受け入れる部屋を5部屋ほどご用意しています。また目の不自由な方も来日されるので誘導マット「歩導くん ガイドウェイ」も非常に活用しています。

2016年7月、海外の視覚障害者の来日をきっかけに最初の歩導くんを導入いただきましたが、どのような経緯があったのでしょうか?

そのとき私は歩導くんのことを知りませんでした。障害者を受け入れる専門の課があって、そこからの紹介で知ったと記憶しています。

 

もともと点字ブロックを設置していましたが、スーツケースがよくぶつかるため破損箇所が多くありました。それに点字ブロックもすべての経路に設置されていたわけではなく、抜けている箇所がありました。たしかそれで誘導に対する足りない部分があるよ、という話だったと思います。そのような中で専門部署の担当者が歩導くんを見つけてきて、私に紹介してくれて、錦城護謨さんと打合せさせていただき導入しました。

 

当然マットですから出っ張りがなくスーツケースとかに当たることはなく、設置も非常に簡単なので、すべての点字ブロックを誘導マットに替えたいぐらいです。実際には今はまだ難しくて一部取り残していますが。

初めて採用いただいた後、19年と20年にも追加で導入いただきました。現在の敷設状況について教えていただけますか?

正面玄関を入ってしばらくは点字ブロックがあります。建物は4つ。管理棟・宿泊棟・別館・講堂で、歩導くんを導入しているのが管理棟と宿泊棟になります。その2棟をつなぐ渡り廊下にも設置しています。元々そこは点字ブロックがありましたが、破損が激しいのと、フラッパーゲート(駅のICカードをタッチする自動改札のようなもの)を設置する際にブロックの突起が当たってしまうことから、新しく誘導マットに貼り替えた経緯があります。

 

宿泊棟の中では、目の不自由な方にお泊まりいただく部屋への誘導箇所、あとは管理棟の食堂に向かう経路の誘導にも使用しています。

障害者用の宿泊部屋が5部屋あるとのことですが他の部屋とは中の構造が違うのでしょうか?

はい、違います。お風呂もトイレも車いすで入れるようになっています。広さも普通の部屋の倍ぐらいでしょうか。さらに外へ避難するデッキのようなものが備わっています。

 

ただ目の不自由な方には、その部屋と廊下を挟んで反対側にある専用の部屋をご使用いただいています。点字(英語)の案内がある部屋で、こちらも5部屋ほどあり、歩導くんが部屋の前まで通っています。

施設を利用される方や職員の方から歩導くんを体験されて何かご意見はありましたか?

先ほどお話した身体障害者用と視覚障害者用の宿泊部屋の間を通る廊下には以前点字ブロックを設置していました。誘導マットにしてから、車いすの車輪が引っかからなくなった、とお聞きしています。同じように、渡り廊下も宿泊棟を使用する際には必ず通るのですが、そこでも車いすの通行がしやすくなったとのご意見をいただいています。これは障害者の方を受け入れる専門の課の職員と、実際に車いすで来館された利用者の両方の声としてあがっていました。

 

それと専門の課には視覚障害の職員もおります。導入する際は彼女に手伝っていただきました。どういう経路に誘導マットがあった方が良いか相談をしましたし、設置した後に歩行も試してもらい、これならということで了解を得ています。

最後に、これまでお聞きした以外のバリアフリー対応やソフト面での取り組みがあればお聞かせください

バリアフリー化はわりと進んでいる方だと思っています。身体障害者用トイレも管理棟と別館にありますし、研修を行う場所も車いすで入れる部屋を用意しています。そこは車いすを利用される方の目線になっていて、ドアの開け閉めだとか電気のスイッチの位置だとか、そういうところまで配慮がなされています。

 

ソフト面でもコロナ前はいろいろ取り組んでいました。専門のタスクチームが、ここで働く職員に対して身体障害の方を受け入れるにあたりその立場になって自分で体験してみる、ということを行っていました。車いすに乗って移動するとか、視覚障害の方の気持ちになってブラインドでの歩行をするなど。ただ、今は海外からの来日もままならないですし、職員も多くはテレワークになっていますので、それらの取り組みは2年以上前のことです。今後JICAとしてSDGsや共生社会への取り組みをどうやっていくか、コロナ禍ではありますが方向性を模索しながら前に進めていきたいと思っています。

 

取材日:2022年4月13日

 

独立行政法人 国際協力機構(JICA)様HP
https://www.jica.go.jp/index.html

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