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県民交流プラザ・和歌山ビッグ愛の写真 県民交流プラザ・和歌山ビッグ愛 和歌山県スポーツ振興財団 事務局 総務管理課 落合様、
社会福祉法人和歌山県身体障害者連盟 亀山様
設置場所 1・2・5・6階各フロア(誘導ブロックから延伸)、
3・4階EVホール、
5階 点字図書館~非常階段

県民交流プラザ・和歌山ビッグ愛(以下、ビッグ愛と略します)は、和歌山県が建設した複合施設です。病院、健診センター、ホテル、レストランなどの施設があり、 発表会や講演会など、幅広い用途で利用できる施設で、利用者層もさまざまです。
また館内には和歌山県身体障害者連盟、和歌山県聴覚障害者協会も入居しており、2024年4月に改正された障害者差別解消法を、それ以前から当然のように実践している施設でもあります。

 

ビック愛では2015年に視覚障害者歩行誘導マット「歩導くん ガイドウェイ」(以下、誘導マットと略します)を正式導入いただいた後、長きに渡ってご活用いただいております。

 

今回は、施設管理者である和歌山県スポーツ振興財団にお勤めの落合様、実際に誘導マットを利用されている亀山様、お二人それぞれにお時間を頂戴し、お話を伺ってまいりました。

 

2階の案内板前での記念撮影。インタビュアーの3人と、インタビュイーの落合様。4人の周囲には黄色の点字ブロックと誘導マットが設置されている。

 

 


 

(以下、インタビュー内での話者の表記は敬称略とさせていただきます。)

出会いは2015年のわかやま国体

Q:誘導マットを導入しようと思われたきっかけは何でしたか?

 

落合: 誘導マットの開発元である錦城護謨とは、紀の国わかやま国体・大会の時からお付き合いがありました。大会競技であるサウンドテーブルテニスの会場としてビッグ愛を利用する際に視覚障害者の誘導設備が必要となり、誘導マットを採用させていただきました。

 

 

Q:なぜ誘導マットを採用してくださったのですか?

 

落合:和歌山県視覚障害者福祉協会の会長から、「点字ブロックを設置するなら誘導マットが良い」と勧められたからです。従来の点字ブロックは、高齢者の方が段差につまずく危険性がありました。誘導マットは床とほぼフラットに設置でき、健常者も安全に歩けるため、導入を決めました。とても魅力的な商品だと感じました。

 

2015年当時の写真。わかやま国体・大会に向けて、1階の点字ブロックから受付までを黄色の誘導マットで延伸した。

施設管理者から見た、誘導マットの良さ

Q:誘導マットの導入により解決された課題はありますか? また周囲の反応はどうでしたか?

 

落合:利用者の声を直接聞くことはなかなかありませんが、実際に視覚障害の方が誘導マットを頼りに歩いている姿を見ると、設置して良かったと感じます。また、誘導マットは想定されるリスクを最初から排除できる製品なので、導入できたことをありがたく思っています。
晴眼の利用者からは、(見慣れないものなので)「これは何?」と質問されることもあります。晴眼者からすると、あまり知られていない、気にしていないというのが現状です。

 

 

Q:どのようなところに使い勝手の良さを感じますか?

 

落合:会議室の貸し出しを行う際に台車をスムーズに運ぶことができる点です。以前は点字ブロックに台車の車輪が引っかかり、大きな音が鳴ってしまったりということがありましたが、誘導マットの場合はその心配がなく、とても楽に台車が運搬できます。音が出ないため施設利用者に迷惑をかけることもありませんし、台車がすぐに傷むことを防ぐこともできます。

 

また車椅子を使われている方にとっても移動しやすいですし、設置工事が簡易で、営業を止めずに設置できるため、とても導入しやすいと感じています。様々な職種の方にとってメリットがあると思います。

 

長く延びる廊下の中央付近に一直線に誘導マットが設置されている写真。誘導マットは非常口につながっている。

 

 

Q:ビッグ愛では、2017年から継続して誘導マットを追加導入しています。継続採用してくださっている理由をお聞かせください。

 

落合: ビッグ愛には複数の障害者団体が入居しています。その方々から「こういうところにも誘導マットがあったほうがいい」という声を聞くと、必要性が理解・納得できます。私だけでは誘導マットが本当に必要な場所が分かりません。皆様の声を聞き、必要だと納得できる箇所を指摘していただけることで、スムーズに設置を進めています。誰もが当たり前に仕事に行ける、働きやすいような環境を整えるためにも、当事者の方など、様々な目線からの意見を大切にしています。

すべての利用者が利用しやすい施設を目指して

落合様へのインタビュー風景。

 

Q:今後はどのような施設にしていきたいとお考えですか?

 

落合:ビッグ愛は、もともと社会福祉棟でした。ですから誘導マットのような製品を活用して、誰もが利用しやすい施設にしていきたいと考えています。管理者として職員が働きやすい環境を作るのはもちろんですが、すべての利用者の方にも利用しやすい施設を目指しています。

 

ビッグ愛には様々な施設や入居団体があり、さまざまな層の利用者が訪れ、行政関係者の出入りも多いです。ですので、誘導マットも多くの方の目に触れる機会があると思います。ビッグ愛をきっかけに誘導マットに興味を持っていただき、導入施設が増えていってくれたら嬉しいです。それと同時に、点字ブロックの上に物を置かないなど、点字ブロックへの配慮も一緒に広まってほしいと願います。

 

 


 

 

続けて、実際に誘導マットを利用されている亀山様にお話を伺いました。亀山様はビッグ愛に入居している和歌山県点字図書館で働かれています。

 

点字図書館や視覚障害にまつわるお話は、別途 インタビュー記事にまとめています。こちらも併せてご覧ください。

 

〈インタビュー〉の該当記事はこちら。
https://guideway.jp/interview/wakaten/

 

亀山様へのインタビュー風景。

利用者が語る、誘導マットの魅力

Q:誘導マットを初めて利用した時の感想を教えてください。

 

亀山:移動の際に危険を感じる箇所がありますが、それに対して安全なルートが確保できたことがありがたかったです。例えば階段の踊り場には、一本の道を通すような形で誘導マットを設置してくれたことで、広い廊下を迷わず移動できるようになりました。壁や障害物を目印にしなくて良いのでぶつかることもなくなり、怪我を防ぐことができています。エレベーターから降りたあとの移動でも助かっています。

 

階段の踊り場の広い空間に誘導マットが案内板を避けるようにコの字に設置されている写真。

 

 

Q:誘導マットの良いところはどこですか?

 

亀山:表面に凹凸がないので、つまづく心配がありません。初めて利用する場合は、誘導マットの質感や感触に慣れるまで時間がかかるかもしれませんが、誘導マットがあることを念頭に入れて歩くととても使いやすいです。

 

点字ブロックが設置できない場所にも気軽に設置でき、小回りが利く点も便利です。誘導マットのおかげで、ストレスや不安が軽減され、安心して歩けるようになりました。私はマットの上は白杖を使わずに歩いていますが、白杖を使って歩く場合は、誘導マットと床の質感の違いがより分かりやすくなると思いますよ。

 

 

Q:誘導マットを導入したことで、どのような変化がありましたか?

 

亀山:以前はよく壁や地図(館内案内板)にぶつかっていましたが、誘導マットを導入してからはそのような事故がなくなり、気を張らなくても済むようになりました。ぶつからないことを第一に、その他の事は考えられないほどに気を張って歩いていたため、以前は心の疲れを多く感じていましたが、誘導マットがあることで「この通りに歩いていけばいいや」と鼻歌が歌えるくらいに気を抜いてて歩くことができるようになりました。移動のストレスが取り除かれ、安心と安全を与えてくれて、とても助かっています。

 

亀山様インタビュー後の記念撮影。インタビュアーの3人と、インタビュイーの亀山様が4人で並び、それぞれ誘導マットを体の前で持っている。

 

 

Q:最後に一言、メッセージをお願いします。

 

亀山:誘導マットのおかげで、どれだけ歩きやすくなったか、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます。QRコードを埋め込むなど、誘導マットがさらに発展していくことで、活用の幅が広がるのではないかと期待しています。例えば、部屋の前などに設置すると、より便利になると思います。誘導マットの可能性は無限大だと感じています。

取材日:2024年12月9日

 

県民交流プラザ・和歌山ビッグ愛様HP
http://www.wakayamasposhin.or.jp/big-ai/

 

 


 

 

※この記事は、錦城護謨(株)と産学連携している近畿大学経営学部 山縣正幸ゼミ16期生の皆様にインタビュアーを務めていただきました。
山縣ゼミでは、「企業発展」「価値創造」をキーワードとしてさまざまな企業活動を研究されています。

 

近畿大学経営学部 山縣正幸 教授
https://www.kindai.ac.jp/rd/research-center/design-creative/researcher_detail_09.html

山縣ゼミ16期生のInstagram
https://www.instagram.com/yamagata_semi16th/

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