Q,盲学校について教えてください。
盲学校とは、視覚障害がある方々のために設立、運営されている学校です。
一番目の目的は、その方々に障害があっても将来的に自立して社会参加をして頂くために、私共がお力添えをさせていただくことでございます。
クラスは、大きく分けて2種類ございます。一つは「単一障害学級(視覚障害のみ)」【適切な器具や学習方法を工夫することで小中学校、あるいは高校に準ずる教育を行う学級】。もう一つは「重複障害学級(視覚障害に加え聴覚障害や知的障害等の複数の障害がある)」【障害の状況に合わせた特別な教育課程で教育を行う学級】です。
学級の所属は、一人ひとりに対して、どのような障害の状況でいらっしゃるのか、また、何を目指していきたいのか等について、ご本人や家族のお気持ちや意思を丁寧に聞かせて頂いて、出発点を聞き取っております。諸検査も丁寧にするように努めています。見え方は百人百様あるものですので。
見えにくさの実態やご希望に合わせて、どういう教育を組んだらいいのかを、できるだけお一人お一人に合わせて考えるようにしております。
また、盲学校はどこも人数が少ない学校なのですが、その一方で知的障害や肢体不自由のお子さんたちの割合が増えている現状があります。また、複数の障害があるお子さんも増えているため、学校を再編成するときに盲学校とほかの障害種の学校を同じ敷地に建てていこうとする流れが全国的に広がっています。
その際、私どもとしては、他の障害種の方々と混合するのではなく、盲学校の場所と先生方は用意していただいて、その代わり、交流をうんとやりましょう、というコンセプトでお願いをしております。
体育の授業を例に挙げますと、それぞれに一番適した種目というものがあって、両方を同じ空間で同じメンバーでというのは難しいんですね。なので、それぞれに適した環境を用意して授業は別々で行いますが、その代わり、音楽など一緒にできるものは一緒にやりましょう、と言ったフレキシブルなものですね。