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CIL星空の写真 CIL星空 代表 井谷重人 様、浅沼裕子 様、髙橋好之 様 設置場所 自動ドアのある玄関からオフィスデスクまで、
オフィスデスクからトイレまでの主要動線とガイドレットを用いた多機能トイレ内の誘導
仲間を思いやる。1対1の顔の見える運営

自立生活センター(Center for Independent Living=CIL)は、障害のある人々が地域で自分らしく暮らすための支援を行う重要な拠点です。全国に約120ヵ所(※)存在し、スタッフの多くが障害当事者で構成され、「障害者による、障害者のための支援」を提供しています。
※全国自立生活センター協議会(JIL)加盟団体一覧より(http://www.j-il.jp/kameiichiran

 

今回、2009年に設立され、16周年を迎えた愛媛県松山市の「CIL星空」において、ゴム製歩行誘導マット「歩導くんガイドウェイ」とトイレ誘導ライン「ガイドレット」を採用いただきました。
当団体は、全国の自立生活センターの中でも、地方ならではの地域性を活かした活動や、若年層へのアプローチ、アートや表現活動との連携、さらにSNSやYouTubeを活用した情報発信・相談活動に積極的に取り組んでいます。
また、「CIL星空」という名前には、“星は暗い夜空を照らし、昼間も見えないだけでどこかでちゃんと輝いている”という想いが込められています。
センターに関わるすべての人が星のように、自分らしく輝ける存在であってほしい──そんな願いが込められています。

 

今回は、当団体代表の井谷様をはじめ、視覚障害当事者の浅沼様、車椅子利用者の髙橋様に、「歩導くんガイドウェイ」と「ガイドレット」の採用について、ご感想やお考えを伺いました。

 

CIL星空ウェブサイトより井谷代表含め16名が写る集合写真。

 


 

義務から『自然な思いやり』へ、歩導くんガイドウェイ敷設の背景

CIL星空の入り口付近に敷設された歩導くんガイドウェイの上を盲導犬とともに歩く様子。

 

 

Q:施設内に歩導くんガイドウェイおよびガイドレットを採用した理由をお教えください。

 

代表の井谷さん

井谷:
自立生活センターでは、介助が必要な重度障害者の支援を軸にしているため、車椅子を使用している方が多くなります。そんな中、最初のきっかけは、視覚障害当事者である浅沼さんが2024年に星空に加わったことでした。

 

それまでも、私たちは講演会や勉強会を通じて「情報保障」に取り組み、視覚障害者や聴覚障害者には障害特性に応じた支援が必要だと伝えてきました。一定の知識とノウハウを持っているという自負もありました。
けれど今思えば、その「知っている」ことが、知らず知らずのうちに「やらなければならない」という一種の義務感につながっていたのかもしれません。
しかし、浅沼さんが星空に加わったことで、その義務感は消えました。
「彼女がそこにいるのが当たり前」「彼女が心地よく過ごせるようにしたい」「ちゃんと伝えたい」──そんな自然な気持ちが、根底に生まれたのです。
彼女との日々のやりとりを通じて、スタッフ一人ひとりが視覚障害への理解を深め、学びを重ねています。

そうした中で、「歩導くんガイドウェイ」の存在を知りました。
実際に松山市役所などで敷設されているものを試してみたところ、「これだ」とすぐに確信し、導入を決めることができました。

 

ほどうくんガイドウェイが敷設された松山市役所別館1階の様子。

 

 

浅沼さんと盲導犬のスーさん。

浅沼:
私は、星空に来る前の22年間、松山市社会福祉協議会で、視覚障害についての福祉教育や体験学習のコーディネートをしていました。その活動の中で「歩導くんガイドウェイ」に出会い、とても便利で優れたものだと感じていました。また、愛媛県視聴覚福祉センターや愛媛県美術館、いくつかの銀行にも敷設されており、広く活用されていることも知っていました。

 

左から社会福祉法人松山市社会福祉協議会にて親子交えた福祉体験学習を行った時の様子、愛媛県美術館にて作品前に敷かれたほどうくんガイドウェイ。

 

当時、職場で当事者は私ひとりでしたが、この製品は視覚障害者に限らず、高齢者の方や子どもたちにとっても役立つと感じていました。たとえば高齢者にとっては部屋の入口の目印になり、子どもたちにとっては学びのきっかけになります。また、車椅子を利用する方やベビーカーを使う方にとっても有効なものでした。
そうした背景から、松山市の高齢福祉課が管理する施設への導入が進み、後には障害福祉課の施設にも導入されていきました。

 

CIL星空の施設は、仕切りの少ないつくりで、車椅子の方にはとても通りやすい空間です。しかし、私にとっては、空間の切れ目や目印が少ないことで、自分の位置を把握しにくく、メンタルマップ(頭の中の位置情報)を保ちにくい問題がありました。
たとえば、多目的トイレで物を落とし、それを拾ったあとに方向感覚を失ってしまうことも。
そういった状況を代表の井谷はじめ、スタッフが理解してくれて、「歩導くんガイドウェイ」の敷設に至りました。

 

オフィスデスクから多目的トイレまでの1.5メートルほどの動線に敷かれたほどうくんガイドウェイ。

視覚障害と車椅子、両方にやさしい敷設設計

Q:そのほかに敷設前はどんなお困りごとがありましたか。

 

浅沼:
施設内の自動ドアに少し課題がありました。外から入るときは自動で開くのですが、出るときは、一般的な上部センサーではなく、足元にあるセンサーを踏まないと開かないタイプです。私にとっては、その位置が分かりづらく、「どこを踏めばいいのか」が把握しにくい状態でした。
そうした背景もあり、オフィスデスクから自動ドアのある玄関までの動線に「歩導くんガイドウェイ」を敷設してもらえたことで、とても快適に移動できるようになりました。

 

施設内の自動ドア前に埋め込まれたセンサー。

 

【スタッフメモ】
現地での敷設場所については、実際に現地に足を運び、浅沼さんに「どこが特に困りやすいか」を直接伺いながら決定していきました。特にトイレの中やトイレまでの移動に課題があったため、誘導ラインとして「ガイドレット」の敷設も提案しました。

 

 

Q:車椅子を利用される井谷さんや髙橋さんから見て、気になった点はありましたか?

 

ほどうくんガイドウェイの上を車椅子が通る様子。

井谷:
どこに敷いても車椅子の利用に支障がないという点は、大きな魅力だと感じました。

 

髙橋:
一般的な点字ブロックは、車椅子で通ると強い振動が伝わって、お尻が痛くなることもあります。でも、「歩導くんガイドウェイ」はまったく違って、通っても違和感がなく、快適に使えました。実際に何度も通ってみましたが、スムーズに移動できて、感覚的に気になることが一切ありませんでした。

 

スタッフが協力してほどうくんガイドウェイを敷設している3枚の写真。

色の選択肢があることが、伝えるきっかけに

Q:マットの色合いについて、今回はグレー(※)を採用いただきましたが、空間の印象や使いやすさに変化は感じられましたか?

 

カラー一覧表。現在はこちらの6種類の標準色からお選びいただけます。マンゴーイエロー、スモーキーイエロー、スモーキーピンク、スモーキーブルー、チャコールブラウン、チャコールグレー。

(※)現在はマンゴーイエロー、スモーキーイエロー、スモーキーピンク、スモーキーブルー、チャコールブラウン、チャコールグレーの6色展開

 

浅沼:
コントラストを重視するなら、もっと明るい色を選ぶこともできたと思います。ただ、今の私は視力がかなり低下しており、「色の違いで空間を把握する」という状態ではありません。今の私にとって大事なのは、足裏の感触や、一緒に働くスタッフにとっての使いやすさです。その点でも、今回はグレーを選んだことに満足しています。5年前の私なら、「イエローで」とお願いしていたかもしれませんね。
この製品の魅力は、カラーバリエーションが豊富な点にもあります。今回の色の選定も、それを来訪者の方に知っていただける良いきっかけになればと思います。

多機能トイレでもスムーズな動線を確保

Q:トイレ誘導ライン「ガイドレット」の幅や硬さ・質感について、実際に使ってみた感覚をお教えください。

 

多機能トイレ内に敷かれたガイドレットの上を車椅子が通る様子。

 

浅沼:
ガイドレットの幅は、多機能トイレにぴったりで、広すぎず狭すぎず、ちょうど良いサイズです。硬さもガイドウェイに比べるとはっきりしていて、足で触れたときの感覚が非常に分かりやすいです。
トイレの床が黒っぽくて光が入りにくいので、明るい色(ベージュ)を選んでいただけたのはありがたかったです。
便座に座るとき、足の位置を合わせれば安全に座れるサインとなり、とても便利です。洗面台に向かう動線も、ガイドレットの直角のラインに沿って進めば、手が届く位置だと分かりやすく、誘導として非常に効果的だと感じています。
全体的に使いやすいと感じています。

 

髙橋:
視覚障害の方にとって、多機能トイレのような場所にもガイドが必要だということに気づかされました。車椅子の私も違和感なく使えていますし、共存できるガイドレットは非常に便利だと実感しています。

福祉をもっとひらく。現場からの声とこれから

左からCIL星空代表の井谷様、浅沼様、髙橋様。

 

Q:今後の取り組みやお知らせがあれば教えてください。

 

髙橋さん打ち合わせの様子。

髙橋:
私は、北海道函館から松山に移り住み、自立生活を始めて1年が経ちました。これからは、新しく入ってくる方々に自分の経験を伝えたいと考えています。自立生活には不安もあると思いますが、いきなり全てを自分でこなす必要はありません。自分の経験を語ることでしか伝えられないことがあると思うので、共感し合い、お互いに対等な立場で相談できる関係を広げていきたいです。「一人暮らしの素晴らしさ」をもっと伝えていけたらと思っています。

 

浅沼さん講演の様子。

浅沼:
講演会や学校での福祉体験学習を通じて、私自身の経験をお話しする機会が増えました。
点字ブロックしかなかった時代には、「視覚障害者のためのもの」という印象で話すことが多かったのですが、「歩導くんガイドウェイ」が登場してからは、子どもたちに“社会モデルの考え方”を伝える際にとても効果的だと感じています。実際に、松山市社会福祉協議会では、福祉体験学習の資材として導入され、地域の方々や子どもたちが体験できるようになっています。
「ガイドウェイ」や「ガイドレット」は、視覚障害者だけでなく、周囲の状況を捉えにくい人々にも役立ちます。星空のメンバーも、敷設を通じてさまざまな方々にその重要性を伝えています。
もっと多くの場所に敷設され、「あ、これ見たことある!」と思い出していただき、理解を深めてもらえたら嬉しいです。

「顔の見える支援」で、自分らしく生きる選択を広げたい

施設内での打ち合わせの様子。

井谷:
私たちが力を入れているのは「自立支援」で、顔が見える1対1の関わりを大切にした運営を行っています。
これまで、さまざまな種をまいてきた結果、いま自立を目指す重度障害者の方々から支援の希望が集まっています。しかし、24時間体制でヘルパーを必要とする方々に対応するには、スタッフの確保が大きな課題です。

 

私たちの強みは、求人をかけるだけでなく、現在働いているスタッフが「ここで働いて良かった」と感じてくれ、友人や家族を紹介してくれることが多い点です。それでも現在、約4〜5人の方が支援を待っている状況で、決して簡単ではありません。
1日でも早く皆さんが自分らしい生活を送れるよう、体制をさらに整えていきたいと考えています。

 

16周年を迎えた際の23名と1匹がうつる記念写真。

 

また、社会にもっと積極的に出ていくことも重要だと感じています。最近では、合理的配慮を取り入れようとする事業者が増えており、障害者差別解消法の民間義務化も大きな影響を与えています。しかし、これを「やらなければならないこと」と捉えるのではなく、「一緒に作り上げていこう」という気持ちで取り組むことが、うまくいくポイントだと思っています。
私たちのように、柔軟で楽しい雰囲気を持ったメンバーが関わることで、スムーズに進むこともあります。もちろん、「差別です!」と強く訴える団体もあり、それが悪いわけではありません。ただ、そうなるとどうしても対立が生まれてしまうこともあります。だからこそ、「一緒にやっていこう」というスタンスを広げていきたいと考えています。

 

最後に、浅沼さんがチームに加わってくれたことで、私たちの知見が広がり、より多くの障害を持った方々とつながることができるようになりました。これからも、さらに広がりを見せていきたいと考えています。私たちが目指しているのは、障害者が「管理される存在」ではなく、自分の力で社会的地位を築けるようにすることです。
そのために、もっと学び、発信し続けていきたいと思っています。

 


取材日:2025年4月8日

 

CIL星空(Center for Independent Living)
https://cilhoshizora.com/
CIL星空ブログ
https://ameblo.jp/cil-hoshizora/

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